Empowerment Engineering

内発的動機づけをソフトウェア開発の力で支援する

3社の事例からみる熟達と4つの要素 フロー・ゴルディロックスの仕事・マインドセット・期間の長さ

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熟達の4つの要素

に関連する制度を取り入れている3つの企業の事例をまとめます。

熟達の4つの基本要素

フロー

その対象に完全にのめり込んでいる状態。
高揚感、楽しさに包まれ、感覚が研ぎ澄まされ、あっといまに時間がすぎるような感覚を得る

ゴルディロックスの仕事

簡単すぎて飽きず、難しすぎてやる気をそこなわない課題

マインドセット

熟達の道を歩めるかどうかはマインドセット次第。
物事を達成可能と考えているか?目的を持っているか?

期間の長さ

対象に熟達することは長期に渡る取り組みである。長期的に継続するための各種要素を備えている必要がある

より詳細

4つの要素についてより詳細については下記の記事を参照ください。

事例

4つのTのどれに当てはまるか、アイコンをつけておきます

サイバーエージェント

精神とテクの部屋:

集中できる環境を用意することでフローに入りやすい環境といえそうです。

ENERGY:

エンジニアFA権 様々な事業部で活躍するエンジニアが、自己成長するためのチャレンジ異動を支援する制度。

これはゴルディロックスの仕事として、やりがいのある仕事を自分で選ぶために有用そうに見えます。
その他、にも多くの制度があるようです。紹介は下記リンクよりご確認ください。

Heroku

Maker's Day:

週に一回、一切の割り込みなく作業に集中できる制度として Maker's Day がある。

マネーフォワード

もくもくタイム / MokuMoku Room / MokuMoku Booth:

フルタイムRubyコミッター採用:

直接的に熟達に関わる内容を目的にした制度ではないが、一緒に働く開発者からみると
プログラム言語の開発者と一緒に働く事ができる環境は、アドバイスをうけたり考え方を学ぶことができたり、
長期的なモチベーションを保つ意味でも有効ではないだろうか。

採用条件:

・チームワークを大事にし、向上心を持って仕事に励んでいただける方
・技術的好奇心が強く、技術をユーザーに役立てる意識を持ってサービスを作ることのできる方

向上心があるのはマインドセットとして「拡張思考」であるということになります。
技術的好奇心があるのは「フロー」の条件の一つを満たしますし、熟達への「期間の長さ」を乗り切る動機の一部になります。

まとめ

上記に含んでいない施策で熟達を促す取り組みとしては、

  • 失敗を許容する
  • 許可を求めるな、謝罪せよ

などがあります。

日々、以前の自分にはできない新たなことをやって自分の能力を伸ばそうとした場合
どうしても失敗は避けられません。
成長のために必要な失敗に対して企業がどのような評価を与えるかは、
熟達に対して多きな影響を与えそうです。