Empowerment Engineering

内発的動機づけをソフトウェア開発の力で支援する

イノベーションを促すハイパーテキスト組織について

ハイパーテキスト組織は知識経営の生みの親とも呼ばれる野中郁次郎氏が
知識創造のための理想的組織構造として提唱した組織形態です。
この組織形態についてまとめます。

前提知識

SECIモデル

知識変換モードを4つに分類し、これらがスパイラルになり成長していくように
組織をマネジメントすることを目的としたモデルです。

Name English From To
共同化 Socializaiton 暗黙知 暗黙知
表出化 Externalization 暗黙知 形式知
連結化 Combination 形式知 形式知
内面化 Internalization 形式知 暗黙知

empowerment-engineering.hatenablog.com

ハイパーテキスト組織モデル

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ハイパーテキスト組織は知識創造のための組織構造です。
階層型の組織と自己組織化されたプロジェクト型の組織を併用することで
知識創造を促進しようとするモデルです。

自己組織化されたプロジェクト型の組織 = タスクフォース です

ハイパーテキスト組織のレイヤーは3つの層からなります。

  1. プロジェクトシステム層
  2. ビジネスシステム層
  3. ナレッジベース層

プロジェクトシステム層

ビジネスシステム層から選出されたミドルマネージャーを中心とした自己組織化チーム。

役割横断的なチームで、俗に言うタスクフォースである。
このチームは特定の目標を達成するために作られ、
目標が達成されたら解散し、
ナレッジベース層に新たに得た知識を記録し、
ビジネスシステム層に戻っていく。

大きな方向性とリソースを元に、自律して活動することで知識を創造しやすくする。

このチームの知識創造を円滑にするには

  • ケア
  • 信頼
  • コミットメント

が必要となる。

また、

  • 相互受精
  • 自律
  • 自己超越

も知識創造に影響をあたえます。 →このあたり、もうちょっと細かな説明のある文献を探したい

この層はSECIモデルの共同化、表出化を受け持ちます。

ビジネスシステム層

ルーティンワークを効率的に行う階層型組織。

この層はSECIモデルの連結化、内面化を受け持ちます。

ナレッジベース層

知識を蓄える貯蔵庫。
具体的な組織実体はない。

今で言うなら情報共有ツールとそこに蓄えられた知識だろうか。

関連資料