意思決定を記録する習慣を作ったら原因と結果への感度が上がった話
「個人的な活動の実績を可視化することで、自分のやる気を高める」という目的のために、
自身の冒険記を月次でまとめる、という取り組みを2017年1月からはじめました。
この取り組みのために日々の活動を記録しはじめました。
すると原因と結果に関する意識が高まることによって、課題発見能力が高まるという副次効果がでてきました。
これについてまとめます。
記録対象
以下のような項目を毎日記録しています。
項目 | 内容 |
---|---|
支援 | 自分に関わる人物に対して支援を行った場合に記録します |
意思決定 | 自身の未来に強く影響を及ぼす意思決定を行った数を記録します |
進捗 | 個人活動の進捗に影響を与えるタスクを実施した日数を記録します |
知識 | 新たに得た知識を記録します |
読書 | 読了した書籍を記録します |
ツール | 学習したツールを記録します |
アウトプット | アウトプットしたものを記録します |
挑戦 | はじめての挑戦をした場合に記録します |
この中で、この原因と結果に関して気づく材料になったのは
意思決定
です。
何が起こったか?
何らかの意思決定をしたこと。
これを記録することで、普段よりも意思決定の情報が強く記憶に残ります。
また、仮に忘れてしまってもこれらの情報は個人で契約している esa.io に保存してあるため
検索すればすぐに発見できます。
一見偶発的に思えるイベントが発生した際に
過去の行動と紐付けることで「あー!あの時のあの選択のおかげでこの偶然に見える結果が発生したのか」
ということに気づくことができるようになりました。
今まで
「何となくいいことが起こるな。理由ははっきりしないけど。」
と思っていたことの裏に自分が過去行った選択が影響を与えているということを把握できるようになりました。
そして、それらは直感に近いものだったはずが形式知に変わってきています。
こういった手札を増やしていけば今まで偶然だと思っていた事象を意図的に起こせる確率がどんどん
上がってくるはずです。
また意思決定をする時点で未来について以前より多くの選択肢が浮かぶようになってきました。
今まで何も考えずにスルーしていた場面が実はチャンスであることに気づく機会が増えています。
具体例:原因と結果の連鎖
原因と結果に敏感になった結果、様々な出来事が連続的に起こりました。
以下、太字は後続に影響を与える選択を行った場面とその結果としておこったポジティブな結果です。
発動
Wantedlyである企業から声がけをもらいました。
直近の転職意思はないことを伝えた上で 情報交換目的で会うことにしました 。
後日、会ってお互いの情報を交換しました。
私とつながっている人へのチャンスの仕込みもしておきます。
(今回は何も起こっていませんが、後日イベントが発火するかもしれません)
連絡先を交換して別れます。
その後、何回か私から先方の関心領域で役だつ 情報提供を行いました 。
そしてある日、先方から私を通して 私の所属企業への見積り依頼をいただきました 。
2連鎖
頂いた見積りを社内で営業担当に取り次ぎます。
この過程でとあるトラブルが発生しました。
ここでトラブルが起こって終わりにせず、
なぜトラブルが起こったのか 突き詰めて調べることにしました 。
立ち位置的には特にその問題に介入する立場ではないですが、
細かな立ち位置よりも自社全体の利益を優先したほうがよいでしょう。
その結果、この トラブルの原因を解決するとかなりの規模の改善効果がありそうなことがわかりました 。
すぐに上層部に試算内容を伝えます。
3連鎖
今回の件を会社の esa.io にまとめることにしました 。
プロジェクトの見出し記事にプロジェクト概要がないことに気づき、
他のプロジェクトも含め、 プロジェクトの見出しに要約文を記載することにしました 。
内容としてはアジャイルサムライに載っていた「エレベーターピッチ」形式です。
このとき先輩にあるプロジェクトのエレベーターピッチの内容をチェックしてもらいました 。
4連鎖
先輩からプロジェクト概要に関する返答をもらい、内容を更新します。
その上で、教えていただいた内容に関していくつか 疑問がでてきたので質問します 。
その流れでホワイトボードを使いながらそのプロジェクトの
現状・目的・今後について様々な会話をしました 。
会話が終わったあとに、会話中にでた 用語や気になる点を検索して調べました 。
5連鎖
調べている途中、ある 自社のコンテンツに多くのブックマークがついていることを発見しました 。
直近即有効活用するわけではないですが、何かアクションを起こす際に集客の起点になる可能性があります。
早速関係者に共有します 。
(今回は何も起こっていませんが、後日イベントが発火するかもしれません)
6連鎖
日課のはてブチェックをしていると、いつもと異なる広告が表示されています。
自社の広告です。 文言に違和感を感じた私は自社の担当者に問い合わせます 。
やはり想定とは異なる好ましくない文言になっていたようです。
自社の広告を改善することに貢献できました。
この出来事には2つの鍵があります。
- 普段とは異なる検索を行った結果、自社の広告が表示されたこと
- 副業でWebマーケティング関連の知識が増えていたことによる広告への視点強化
です。
まとめ
原因と結果は思わぬところでどんどんつながっているのだな、ということを実感してワクワクすることができました。
今回まとめた内容も、結果が出てから書いてみるとそんなに大したことをしていないようにみえるかもしれませんが、
積極的な行動・後続に好影響を与えるであろう行動の結果として実際に好ましい結果が連続で現れ、
また、そこにアンテナを貼っているからこそ結果を発見できているように思います。
自分の意思決定の記録。おすすめです。