仕掛けによって内発的動機つきの選択肢を増やす
最近私は 仕掛学(しかけがく) という本を読んでいます。
(まだ読み途中)

- 作者: 松村真宏
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2016/09/22
- メディア: 単行本
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この本において 仕掛け は
誰も不利益を被らないこと
行動が誘われること
仕掛ける側と仕掛けられる側の目的が異なる
※仕掛学 序章より
この3つを持つものとして定義されています。
仕掛ける側であるAさんがこうあって欲しいという目的1に対して
仕掛けられる側のBさんは行動する動機を持たないケースにおいて、
Bさんが自発的に行動する目的2を仕掛けによって誘導するということになります。
例
ゴミを捨てるとものすごく深い穴にものを落としているかのような音がなるゴミ箱があるとします。
Aさんの目的はより多くの人がより多くゴミ箱にゴミを捨ててくれることです。
Bさん(あまりゴミを捨てようとは思わない人)はゴミを捨てる気はないですが、
音がなるゴミ箱が楽しくてついつい何度もゴミを捨ててしまいます。
つまりBさんの目的はゴミを放り込んだ結果聞くことができる音を楽しむことです。
結果としてAさんの目的通り多くのゴミを捨てることを達成でき、
Bさんは楽しむことができ、両者が不利益を被ることはありません。
仕掛学、面白いですよね。詳細が気になる方は書籍でご覧ください。

- 作者: 松村真宏
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2016/09/22
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変化球
当ブログの目的は内発的動機づけを支援することですが、今までブログにまとめてきた情報はどちらかというと
- 内発的動機づけを後押しするにはどうすればよいか?
- 内発的動機づけを作り出すにはどうすればよいか?
というものが大半でした。
仕掛けの面白いところは、ある対象について内発的動機を持たない人が
別のものへの内発的動機で目的を達成することです。
世の中、取り組む対象への動機を強く持つ人だけではありません。
そこにうまく仕掛けを取り入れて、楽しく・自発的にその問題に取り組んでもらえることができれば
より多くの成果が出そうに思えます。
まとめ
うまくいく仕掛けをつくるためには、「人が何に対して動機を持っているか?」を知る必要があります。
動機づけの世界に詳しくなるためには自分自身が多くの人に対して強い好奇心を持つ必要がある、
といいかえることができそうです。
自分からみて微妙な行動をとっているようなあの人。
自分から見てもっと成果を生み出せそうなあの人。
あの人が何を考えて何に対して強い動機を持っているのか?
それを考えずに相手に対してあれこれアクションをとっても響かないのかもしれませんね。