目的(Purpose) - 言葉
内発的動機づけに関する3つの要素「自律性」「熟達」「目的」の一つである目的。
今回は目的に関わる要素のうち 言葉 についてまとめます。
※内発的動機づけ、目的それぞれについて知りたい場合は自前に下記リンク先をご確認ください。
empowerment-engineering.hatenablog.com
empowerment-engineering.hatenablog.com
言葉
金額や指標・数値ベースの目標は人の心をかきたてる力に欠けます。
個別のタスクに関しても同様です。単に達成すべきタスクの内容を説明しただけでは人の心をかきたてる力に欠けます。
目標やタスクを自分ごととしてとらえ、やる気に火をつけるような言葉選びが重要です。
代名詞
自分や自分たちの会社のことを「私達」や「私」と記載しているかどうか?
自分ごととしてとらえることができるような内容になっているかが重要です。
目的
企業の目的、ビジョンを個別の目標に落とし込む際に、その背景にある目的が
抜け落ちてしまうと本当の意味での目標が伝わらりません。
目的や背景の伝達に関して実際にあった4つのこと
目的と背景の無いタスク説明
目的と背景を説明せず、具体的なタスクをこなすために必要な情報のみを与えるリーダーがいました。
このリーダーのもとに上がってくる成果物はリーダーの想定するレベルを下回ったり、
全く別の成果物であることが頻発していました。
それは、そのタスクの目的や背景が共有されなかったことにより実担当者の中で、
そのタスクが何のためのものか自分の想像の範囲でしか考えられなかったためでしょう。
目的の無い質問
ある開発者Aさんが「CCツールでDDする方法ってわかりますか?」という質問をした。
質問された開発者Bさんは、即答できなかっためAさんと一緒にその方法を調べました。
1時間ほどかけて、質問の答えがわかりました。
そしてその手順の実施には5時間ほどがかかりそうです。
そこでBさんは「そもそもそれって何のために使うものなの?」と確認しました。
するとAさんは「EEのためですね」と答えます。
となりで聞いていたCさんがぼそっとつぶやきます。
「EEなら、FF使うのがいいよ。FF作るのは1分あればできるよ。」
大量すぎる目的
目的を浸透させることを意識するあまり、目的に関する情報を盛り込みすぎてしまう例を見たことがあります。
現実問題としてこの資料はほとんど読まれず、その内容も浸透しないという結果になっていました。
同じ内容を伝えるなら可能な限り短くしつつ伝わる内容にすることを心がけたいところです。
気取りすぎる
- オシャレな言い回しをもとめて妙に婉曲的な表現する
- 同じ言葉を何度も別な言葉に言い換える
- 四文字熟語を多様する
- 難解な表現にする
- 定義があいまいなカタカナ言葉を多用する
以上のような要素が多く盛り込まれるほど、多くの人に伝わりにくい内容になっていきます。
目的、指針を伝える言葉は平易で簡潔で一貫性がある方が好ましいでしょう。
その制約の中でも「独自の色」があると良いのでしょうね。